テレセントリック光学系とは、レンズ全体で主光線が光軸に対して平行な光学デザインのことです。
画像計測では、特に物体側のテレセントリック性能が重要となり、高さ方向に凹凸があるワークを計測する際に最適です。X、Y方向のディストーションも非常に抑えられることになります。
シリコンウェハなどの鏡面体や平滑な金属のパターン、傷を観察する際には同軸落射照明を使用する事によって、安定した正反射光が得られます。
高さのあるワークを観察すると通常のレンズでは側面が見えたり、同じ大きさの物でも高さが変わると大きさが変わって見えてしまいますが、テレセントリックレンズで観察を使用した場合には上図右のように解消されます。
ミュートロンには有限系のレンズが数多くラインアップされています。各製品の視野(FOV)とイメージフォーマットサイズの対比は光学倍率で表しており、この光学倍率が各システムで使用するレンズの選択にもっとも重要なポイントになります。
イメージサイズ(inch) | 1/4 | 1/3 | 1/2 | 1/1.8 | 2/3 | 2/3 (5メガ) |
1 | 1.1 | 1.2 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
縦寸法(mm) | 2.7 | 3.6 | 4.8 | 5.35 | 6.6 | 7.1 | 9.6 | 12.2 | 15.15 |
横寸法(mm) | 3.6 | 4.8 | 6.4 | 7.14 | 8.8 | 8.47 | 12.8 | 12 | 15.15 |
対角寸法(mm) | 4.5 | 6 | 8 | 8.93 | 11 | 11 | 16 | 17.4 | 21.4 |
現在工業用で使用されている代表的なセンサーサイズです。
アプリケーションの多様化にあわせ今後も様々なサイズが登場すると予想されます。
センサーサイズ(mm) | 10.24 | 14.34 | 20.48 | 28.67 | 28.67 | 35 | 36 | 57.34 | 61.44 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
画素サイズ(μm) | 10 | 14 | 10 | 14 | 7 | 4.7 | 7 | 7 | 5 |
画素数(pixel) | 1024 | 1024 | 2048 | 2048 | 4096 | 7450 | 5150 | 8192 | 12288 |
画素サイズ×画素数でセンサーのサイズが決まります。CPUの高速化に呼応してセンサーの長大化が進んでいます。
センサーサイズが大きいほど、それに対応するレンズも大型化し、製造の難易度も高くなります。
(例)レンズにカメラを取り付けた時に実際に見える範囲(寸法)の事。
光学倍率 0.5倍 イメージフォーマットサイズ1/2インチ(対角寸法8mm)の場合
電子倍率はイメージセンサーで撮影した像をモニターに写し出した時の倍率です。
被写体をレンズを通してモニタ画面で見た時の倍率を言います。モニター倍率(光学倍率 M)×(電子倍率)
(例)光学倍率0.5倍 イメージフォーマットサイズ1/2インチ(対角寸法8mm)モニターサイズ15インチ(1インチ=25.4mm)の場合
基本公式 | 横倍率 | 物点距離 | 像点距離 |
---|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
物体側開口数(NA)と 像側開口数(NA’)との関係 |
Fナンバーと有効Fナンバー (Fe)の関係 |
開口数と有効Fナンバーの関係 |
---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |